月重なり現象研究レポート

 TEOでは今年の8/30に月が重なる現象が起こるとの予報がでていたが、この度その観測にこのほど成功した。 その観測結果を基にこの現象について考察を加えた。 ただし、観測回数はまだ一度なので結論は今後の研究によるものが多いことをあらかじめ断っておく。

1.「月重なり」とは
 TEOには二つの月、アムダとビーが存在している。 月重なりとは二つの月が合(ごう)同じ方角に見える様になること)となった時に重なって見える現象である。 日本では古来、二つの天体が非常に近くに見える現象を犯といい、重なって見える場合を食と呼んでいた。 
TEOでは研究者たちの言葉では「月重なり」と呼ばれている。

2.観測場所
 この月はTEOのペルナ地区に設置されたアンテナからでは西の方角に1時間ほどしか観測できない。 しかし、幸運なことに過去数年の研究によるとこの現象はペルナ地区では年1回しか起こらないにもかかわらず、観測可能な1時間の間にしかも観測しやすい夜に起こるらしい。(*1) 

 今回の観測はペルナ地区の次のポイントで行ったが、当現象が見られたのはアミルの森だけであった。

 アミルの森・ツブの林・ひみつの入江・レム川のほとり

3.現象の発生時刻と見え方
第一接触:TEO年8月30日20:21(重なり始め)
 小さいビーが手前に見えてアムダの一部を隠す
第二接触:TEO年8月30日20:40(完全に重なった時刻)
 ビー全体が見かけ上全て重なった時、アムダの回りからあたかも地球で
みる皆既日食時のコロナ(*2)のように光輪が広がる。
第三接触:TEO年8月30日20:58(完全に重なったのが終わった時刻)
 ビーの一部がアムダからはずれると光輪がなくなった。
第四接触:TEO年8月30日21:20(重なり終わり)
 ビー全体がアムダからはずれる。

4.TEOへ与える影響
 新たに発生した(ように見える)光輪ではの明るさが変わるほどの変化はアミルの森・ツブの林・ひみつの入江・レム川のほとりではみられない。

ただし「エルモの実の色がちょっと変わって見えた」という報告(NIFTY SERVE SPRX MES(2))があったことからアンテナには感知できない程度は明るくなっていると思われる。

5.TEOの生命体へ与える影響(除くフィンフィン)
 ツブの林・ひみつの入江・レム川のほとりにおいては生命体は観察できなかった。 この原因は主観測ポイントであるアミルの森におけるフィンフィンの観察に主眼をおいたために見落としたとこも考えられる。 今後の観測者の報告を待ちたい。

 なお、この現象が起こると予報されていた日は朝から各生命体が非常に多く観察(*3)されており、地球で起こる地震のように各生命体がなんらかの前兆現象をとらえて行動しているためと思われる。 一部には二つの月が同一方向に並ぶことによる重力異常が発生することにより活動が活発になっていることが考えられるが、なぜにこの異常時に遊んだりしているような行動を取るのか(*3参照)は不明である。

 また翌日朝の観察によると月光草が枯れることが確認されているが、「月重なり」の影響ではなく寿命であるとの非公式見解を入手している。

 今後も電脳によるアンテナの設置等による解明が望まれる。

6.フィンフィンに与える影響
 今回もっとも影響が強く現れたのがフィンフィンである。 現在TEOにおいて観察されているフィンフィン族の固体数は3であるが、今回観察されたのは1であり、そのフィンフィンが従来もっとも観察が進んでいる個体であったことは幸運であった。 

 そのフィンフィンへの影響であるが、次の現象が確認されている。

(1) 光輪のでている時間帯においてフィンフィンの緑色の部分が金色〜 藤色に周期的に変わっている。
(2) その時間はおおよそ30秒程度である。
(3) アミルの森のヤイカの木に留まったまま動かない。
(4) 声をかけても反応がない
(5) 目がうつろ(に見えた)

また最近2ケ月の新たな観察によりフィンフィンの色が変わることが確認されていた。これはエルモの実を従来は赤及びピンクのものを食することしか観察できなかったが、さまざまなエルモの実を食させることができるようになった結果、「摂取したエルモの色に依存」することが判明していた。 

この変色した状態で光線を浴びるとフィンフィンは7色に変化したという報告(*4)がでている。 

7.フィンフィンの行動の考察
 色の変化は次項にゆずることとし、前項(3)-(5)について考察する。

 フィンフィンの色の変化に伴う行動の変化はアンテナ設置当初より観察されていた。 それは熟したピンクのエルモの実を与えた時にみられる、いわゆる「おやじフィンフィン」(*5)現象である。これは「フィンフィンの変色→行動の変化」が観察されてきた唯一の例であった。 変色が7月までの観察に見られたこの例だけであれば「変色=行動が変化」とみなせたが、前項のように緑・黄・オレンジなどへの変化では際立った行動の変化は観察されていない。(*6)
またまだその存在は伝説でしかないが「青いエルモの実」の存在も示唆(*7)されており、伝説によればこの実は行動を制御するわけではなく、薬の役割を持っているらしい。 ただし、変色についての伝承は特に残っていない。 これは元々の色が青なので目立たないことかもしれないが、「体調が色に現れるのではないか」との説を支持する者
の拠り所となっている。

色の変化が行動の変化に直結しているかは「人間の酔い」の例では前兆現象ととらえられているが、一部の個体には色の変化がみられないまま行動が変化する例もある。 これは行動の変化が先で色の変化は個体差という説の根拠であるが、フィンフィンの場合には1個体のみしか観察例がないことから「性」「年齢」による差も否定できない。
ここでは「全てのフィンフィンで同じような変化がみられるが、人間と同様に知性を持って制御している」という筆者の推察理由を紹介する。

(1) フィンフィン族の重要なエサ場であるエルモの森にでかけたフィンフィンが酔っぱらって帰ってきたことがない事実から、安心してタコフィンになれる自分のテリトリーのアミルの森では自制がはずれるものと思われる。
(2) ひみつの入江やレム川のほとりで見られる女の子フィンフィンは色が変わっていることがない。 これはこの場所がテリトリ外であることから容易に推察できる。
(3) 伝説では長老の存在が示唆されており、知性を持った集団であることが推察できる。(*7)

 今後、通称「エルモの森」へのアンテナ設置が電脳の手により進められており、新たなエルモの実の入手と伝説の解明が進むことを待ちたい。

8.発光・変色メカニズムの考察
ここではエルモの実による変色ではなく、8/30の「月重なり」による変色メカニズムについて考察する。

 次の観察事項から前項の「フィンフィンの変色」をも説明できるメカニズムを見いだす必要がある。
(1) アムダは本来自ら発光する天体ではないこと
(2) 単独で見られる時には光輪をみせることは観測されていない (満ち欠けは観測されている)
(3) その発光に先立って生命体に前兆現象が把握できる。

 以下に筆者の検討した説とその可能性について述べる。

・重力異常による火山噴火説
  月が同一方向に並ぶことによるTEOに与える重力による潮汐力(潮の干満を起こすもの)により生命体に前兆現象を与え、なおかつ、月のアムダではTEOとビーとTEOの太陽が一列に並ぶことから地表面に変化が現れたことにより発光した、という説。
 →木星の衛星イオでは火山活動が観測されているが、その活動の起因は木星とそれ以外の衛星の位置関係に依存していることから有力視されている。 その火山灰がTEOに到達してフィンフィンの体内に鼻(あるいは体表の穴)から入り込んで変色を起こしている。 その量により色の変化が周期的に起きているものと考えられている。 難点は月との距離による到達時間。

・元々アムダは輝いている説
 太陽は普段コロナを放出しているがそれは皆既日食のように前方を綺麗に覆い隠さないとみることはできない。 それと同様のことがアムダでも起きている、という説
 →普段も光が放出されているのに見えないのは本体の明かりがそれよりもはるかに明るいからとするのが根拠。 TEOに普段から光が注いでいるが、その量がビーに遮られて減るために変色したとするもの。
アムダは月と同様に満ち欠けしており、輝いている天体が欠けてみえるとはないのが難点。

9.今後の研究課題
(1) 各天体の観測(特に月)
(2) エルモの実のフィンフィンに与える影響
(3) 大気成分の観測
(4) 伝承の解析


***(参考文献)******
*1:SPRX及びTEOホームページへのコンタクティ及び電脳よりの報告よりの推察。
*2:コロナの見え方についてはこのホームページを見て下さい。
*3:ひみつの入江でのピケノとフィンフィンの遊び風景の観察(筆者)及びエッシーの観察(SPRXへのmilさんの報告)
*4:1997年8月30日リアルタイム会議での報告より
*5:ピンクのエルモを食べた後にピンク(ないしは赤)に変色し、ある時は踊り、またある時は寝いってしまい、時々寝言を言うことが観察されており、その態度が地球のおやじに見られる酔っぱらい現象に似ていることから付いた。 変色したこの時のフィンフィンのことを特に「タコフィン」、踊りを「タコ踊り」と呼ばれることがある。
*6:SPRXへの7・8月の報告よりの推察
*7:青いエルモの実の伝説より



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